ドローンの飛行が禁止されている空域の1つ“人口集中地区”。
ここでは、ドローン(無人機・無人航空機)の飛行禁止空域となっている“人口集中地区”の簡単な確認方法についてお話します。
基本編
もっと詳しく
- ドローン飛行申請における空港等の周辺の上空の空域とは?
- そこでドローン飛ばしてOK?各空港“進入表面等”(制限表面)一覧
- 150m以上の高さの空域でドローンの飛行に許可がいる理由とは?
- ドローンの飛行に許可がいる「人口集中地区」の簡単な確認方法
- 何を根拠に…ドローンが法律上【航空機】扱いとなる場合とは?
ドローンを飛行させようとしている場所は“人口集中地区”?
ドローン(無人機・無人航空機)を飛行させる際に許可を得なければいけない空域の一つに「人口集中地区の上空の空域」というものがあります。(こちらで詳しく解説しています)
人口集中地区とは
人口集中地区とは、総務省統計局が実施している「国勢調査」の結果により設定される地区のことになります。
「国勢調査」結果を集計し、ある一定の基準に従って人口の集中している(人口密度の高い)地区とそうでない(人口密度の低い)地区に分類しています。
ちなみに東京23区に関してはほぼ全域に渡って人口集中地区に設定されていると考えてよいでしょう。
人口集中地区の基準
人口集中地区の基準は、統計局の設定した「基本単位区」内の人口密度と、その周囲の地区も合わせた人口数によります。
具体的には次の2つの基準を満たした場合に人口集中地区として設定されます。
- 1平方キロメートル当たりの人口が4,000人以上いる基本単位区であること。
- 1を満たす基本単位区が隣接しており、合計の人口が5,000人以上いること。
つまり、ただ単に人口が密集しているだけでは人口集中地区に設定されることはないのです。
また、日本以外の各国にも人口集中地区が設定されていますが、その定義はその国により様々で、日本の人口集中地区の基準は一般的に厳しい(他国の定義を日本に当てはめると、人口集中地区の割合が跳ね上がる)ようです。
人口集中地区の簡単な確認方法とは
現在の人口集中地区は、平成22年に実施された国勢調査結果によるものです。
人口集中地区は総務省統計局のホームページなどから確認することができますが、ユーザー登録などが不要で簡単に確認できるおすすめの方法としては、国土交通省の提供する地理院地図で確認する方法です。
地理院地図は、登録などの必要もなく誰でも無料で利用可能な日本に特化した(GoogleMapのように他の国に渡る詳細地図ではありません。)電子地図です。
※GoogleMapは境界線などの信頼性等から、政府としてはこの地理院地図を使用することを推奨しています。私がドローンの飛行申請をした際においても地図や海抜高度などを添付する際にも、この地理院地図を利用することを求められました。
地理院地図はGoogleMapと同様の直観的な操作感で比較的動作もサクサクしており、地理院地図上に人口集中地区を赤で塗りつぶしてくれます。
⇒ 地理院地図「人口集中地区H22年(総務省統計局)」※外部リンク
まとめ
「人口集中地区」とは総務省統計局が実施している「国勢調査」の結果により設定される地区のことであり、明確な基準が存在します。
「人口集中地区」の簡単な確認方法として、ユーザー登録などが不要な国土交通省の提供する地理院地図がおすすめです。
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