もう少ししたらドローンが自分で考える、そんな時代がくるかもしれません。
NVIDIAが3月1日にカードサイズの高い処理性能を秘めた組み込み型のコンピュータ 【 Jetson TX1 】 の国内提供を開始しました。
ドローンが学習するとは?
現在、ニューラルネットワークなどの学習型アルゴリズムは数多く存在します。
既にコンピュータの解析現場で用いられたりするなど様々な分野で活躍しています。
しかし、学習型アルゴリズムはとにかく処理が重い・・・
プロセッサの処理速度を上げようとするとそれだけ電力を食うしかなりの熱を持つためそれを冷却するためのファンなどが大型化しがちです。
これを克服しないことにはドローンなどの小型・計量なものに搭載することは到底困難です。
NVIDIA Jetson TX1 の何が凄いのか?
今回、NVIDIAが国内で提供を開始した 【 Jetson TX1 】 は、サイズが50×87mmとカードサイズの大きさで消費電力も10W以下に抑えることに成功しているため冷却用のファンなどを小型化(または不要?)することが可能です。
それでいて処理能力は1TFLOPS(1テラ(10の12乗)フロップス)と高い処理能力を有しており、CPUとGPUを組合わせたこのモジュールはドローンの可能性を大きく広げてくれることでしょう。
学習型アルゴリズムとは
学習型アルゴリズムとは、ニューラルネットワークに代表されるように、コンピュータに学習をさせアルゴリズムで問題の答えを推定しながら最適解へ近づけていきます。現在、通常のアプローチではスーパーコンピュータでも何年も計算を要する問題などに、これらのアルゴリズムが用いられています。ただし大量のデータを処理する必要があるなど、演算を行うプロセッサ自身の性能に左右されるため、組み込み型のコンピュータでそれを実現するのは少しハードルが高いものでした。
まとめ
ドローンは自分で障害物を回避したり、自動で対象物を追尾したりなど空飛ぶコンピュータのようなものです。
その反面、モータでプロペラを常に高速で回転させていないと途端に墜落し大破という側面も持ち合わせており、ドローンにとってバッテリ(消費電力)とは直接飛行時間に関係するものであり切っても切り離せないような関係です。
今回のような低消費電力で高い処理能力を有したモジュールはドローンの発展を力強く後押ししてくれそうです。
国内販売代理店:菱洋エレクトロ
※ニューラルネットワーク:脳のニューロンの動作をコンピュータ上に再現し問題の最適解を効率的に求めることができるアルゴリズム
※FLOPS(フロップス):1秒間に浮動小数点数演算を何回実行することができるかを表す単位
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