2015年12月10日に通称ドローン法案が施行されてから2016年1月末までに国土交通省ホームページで公表された「実際に許可・承認を行った事例」を元に、どのドローンが一番実際に申請されて許可(または承認)されているのか、ドローンの機種やメーカーについてランキング形式でまとめました。
全体的にドローン業界最大大手のDJI(特に、Phantom 3,Inspire 1)が圧倒的な割合を占める結果となり、ホビーから空撮用途まで幅広い多用途性を持ち合わせており、ドローン飛行申請の実績でトップクラスといえそうです。
また、一般的なドローンのイメージ(マルチコプターなど)ではないですが、ヘリのラジコン(ヤマハ発動機,ヤンマーなどのメーカー)についての申請も農業従事関係(農薬散布などの用途)を先頭に多くの申請で許可・承認を得られているようです。
ドローン飛行申請において実績が多い機体ということは、審査する側(本省、空港事務所)もその機体の機能・性能を十分把握できているということであり、審査においてかなり有利に働くことは確実です。国土交通省のホームページ上で掲載されている「資料の一部を省略することが出来る無人航空機 」のように、事実上それらの機体は優遇されているのが分かります。
実際に許可・承認されたドローンランキング
本省担当分
本省(国土交通省航空局)宛てに実際に許可・承認を得られたドローンのランキングです。
本省では主に人口密集地区での飛行や飛行の方法による申請(夜間飛行や目視外飛行、ドローンからの物の投下など)を受け付けています。(実際には人口密集地区での飛行に対する申請が一番多いようです。)
ここでは、許可・承認件数で圧倒的な差をつけてDJI社の Phantom 3 が第1位となっています。第2位もまた3位に大きな差をつけてDJI社のInspire 1となっています。
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空港事務所担当分
空港事務所宛てに実際に許可・承認を得られたドローンのランキングです。
空港事務所では主に制限表面上(空港近くまたは空港内)と150m以上の空域でドローンを飛行させる際の申請を受け付けています。
ここでは、自作機(試作・開発機)が第1位となっており、メーカーで開発中の機体や個人で作成したドローンのテスト飛行を実施するために、空港(大きな空港ではなく比較的小規模な空港など)内でドローンを飛ばすための申請をした様子が伺える結果となりました。第2位、第3位は本省担当分と同様に、DJI社の Phantom 3、Inspire 1がランクインしました。
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実際に許可・承認されたメーカーランキング
本省担当分と空港事務所担当分を総合したメーカーのランキングです。
やはりDJI社が第1位となり、第2位は自作(試作・開発機)、第3位は農業従事関係のものと思われるヤマハ発動機がランクインしました。
個人的には、日本のドローン(無人航空機)メーカーがランクインしていることがとても嬉しい結果となりました。
順位 | メーカー | 主な機体 | 件数 | 全体に占める割合 |
第1位 | DJI | Phantom シリーズ Inspire 1 S シリーズ |
480 | 60.2% |
第2位 | 自作 | - | 67 | 8.4% |
第3位 | ヤマハ発動機 | FAZER RMAX シリーズ |
39 | 4.9% |
第4位 | 自律制御システム研究所 | ミニサーベイヤー | 36 | 4.5% |
第5位 | Freefly systems | ALTA CineStar シリーズ |
24 | 3.0% |
第6位 | 日本遠隔制御 | ボイジャーGSR260Z エアスキッパーE12 シルフィードE12-EX エルゴZ230R |
20 | 2.8% |
第7位 | エンルート | ZION シリーズ | 16 | 2.0% |
第8位 | ヤンマー | AYH-3 YF390 |
15 | 1.9% |
第9位 | ALIGN | T-REX シリーズ | 12 | 1.5% |
第10位 | クエストコーポレーション | Neo-CALIBER シリーズ インパクション シリーズ |
10 | 1.3% |
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